麦わら帽子がよく似合う短髪黒髪で、顔には昨日木登りでつけた切りきずがある。

タンクトップに短パン姿でいかにもやんちゃな少年な隆之。

私が息を切らしながら隆之のそばに駆け寄ると
「良くできました」
って、クシャッと笑って、頭を撫でてくれる。

私はそれが堪らなく嬉しくて、もう疲れて限界なのに、何度も隆之を追いかけた。






好き。好き。大好き。







何度も心の中で思って、何度も隆之に伝えた。

あの頃は幼かったし、恥ずかしいっていう概念も無かったから。



隆之は私が好きって言うと必ず
「俺も、真於の事、好き」
って、顔を赤くしながらいってくれる。

照れた顔も愛しくて、わざと困らせたこともあった。