「……そこまで嫌ってるわけじゃない。
むしろちょっと言いすぎたから、俺が気にしてるだけ」
「……そっか。
あ、昨日帰りの電車の時間違った?
会えなかったから、ちょっとショックだったよ〜」
あ、須藤さんは俺があの駅でおりたの気付かなかったんだ…?
まぁ…気付かないか。おりると思ってないだろうし。
「昨日は…寄り道してて。
ちょっと遅めに」
「そっかぁ…
じゃあ由佳菜ちゃんと帰ればよかったなぁ」
え?……もしかして。
「須藤さん、わざと岩堀と一緒に帰らなかったの?」
「え?あー…うん。
由佳菜ちゃん、翔真くんに嫌いって言われてから、あんまり翔真くんと会いたくなさそうで…。
でも、私が翔真くんとお話ししたくて、バラバラで帰ろって…」
……マジかよ。
自分で自分の首絞めてんな、俺。