「次は壬申の乱。天智天皇の子の大友皇子と、天皇の弟である大海人皇子の皇位を争う内乱。大海人皇子は、大友皇子の兵を破って天武天皇となったんだ」

「大宝律令が701年に制定された。大宝律令とは、律令政治の基本となる法律のことだよ。んで、この律令に基づいて政治が行われる国家を律令国家と言う」

私は「……飛鳥時代はこんな感じ」と深いため息をついた。

「…飛鳥なり 蘇我氏滅びる 時代かな」

句を詠みながら色紙に筆を走らせる義昭に私は「何ですぐに句が詠めるの?」と問いかける。

義昭は「…知るか」と無表情で私を見た。そして、天くんに色紙を渡すと「俺、ちょっと江戸の町に行ってくる」と草履を履いて外に出て行った。

「天くん。私も江戸の町に出ても良い?」

「はい!気を付けてくださいね!」

私は天くんに見送られて江戸の町に出た。