蓮斗の唇が詩穂の耳たぶに触れ、甘く歯を立てられた。

「ひゃ……」

 彼の唇が首筋へ、鎖骨へと移動していき、詩穂の背筋が震える。

「詩穂の全部が欲しい……」

 彼の体温に包まれながら、あちこちにキスを落とされて抗えるわけがない。

 甘いささやき声に溺れるように、詩穂はそっと目を閉じた。