私は、受験のことだけ考えたかった


なのに




「なぜ、別の高校なんだ?
成績の良い生徒を他所には出せない
たとえ…
男を誘惑するような奴でもな」





先生に何を言ってもムダ
亜樹さんから願書の提出をお願いしてもらい、私は無事に受験できた




私の選んだ高校は、工業高校
機械の勉強をしながら
お菓子作りを独学でやることにした


亜樹さんの家から、自転車で30分

クラスメイトに女の子が3人いたし
クラス替えがないから、3年間同じ顔ぶれ

それでも、誰とも友達になろうと思えなかった

好意を持ってくれる人がいたけど
襲われそうになるばかり

どんどん人が
特に男性が嫌いになってきた


もちろん



「よう 学校どうだ?」



正月、盆などで顔を合わせる一喜も