5コール目で出てくれて、



『やぁ。お疲れ様』



と八王子の楽しむような嫌な声が聞こえた。



「花莉を返せ」



『んー。どうしよっかなー。妃芽乃さんとまだお楽しみしたいし~』



「ふざけんな」



『いいよ。返してあげる。この街のどこかのラブホテルにいるから早く探してあげてね』



「…てめぇ」



ブチッと電話が切れた。

















早く助けねぇと…




待ってろ、花莉。













詩優side.end