「ーーーーゆあ!

何してんだよ、てめー!!」

割り込んできた声。
馬乗りになっていた先生が、消えた。


違うーーーー。



「ーーーーうざっ、相変わらずうぜーな、赤松」


離された身体は、ギュッと抱き締められた。

それは、知ってる煌の暖かさ。

安心して、また涙が流れた。

「ーーーー煌っ。グスッ。
煌、怖かったよっ」

煌の胸に顔を埋めて泣いた。

「ーーーーっ!
ゆあに、何してたんだよっ!!」

きっと煌は、全て知ってる筈。
私がどんな状況だったのか、見た筈。

さっきのことを思い出しては、怖い。

馬乗りになる先生は、私を床に押し倒した。

力を入れても動けない。
好意を、寄せる先生の目は獣の様で。

喰らい尽くすそんな表情だったーーーー。


「赤松。
俺、ゆあ好きだっ。
赤松から奪ってやるからっ」

何もかも、全て奪われる気がして怖くて煌の腕を掴んだ。