あの日も、怪我してたまたま入った店で、新しい絆創膏を買ったから彼にあげたと言うのにーー。


「ゆあ、絆創膏ずっと持ってな。
絶対、絶対保健室には行かないでよ?」


「そんな、沙月ちゃん大袈裟だよっ」

保健室には、器具が揃ってるし。
何しろーーーー自分のことは、自分で出来るから大丈夫!


相手は、保健室の先生。
普通なら癒しスポットナンバーワン。


保健室が、怖い場所なんてあり得ない。




「いたっ」


「大丈夫か?煌っ」




煌ーーーー?

左手の人差し指が、腫れている。


「煌、どうしたの?」


明らかにーーーー突き指。


「あ、ゆあちゃんごめんね。
バスケしてたら、煌に突き指さしちゃってさあ。
保健室は、やばい言うしな…」


クラスメイトは困った様に頭を掻いた。


「保健室行こう!
私が手当てするからっ!」


いくら保健室の先生が、怖い人でもーーーー
痛がる生徒をあしらう訳無い。

「まあ、赤松がいるなら大丈夫か。
気をつけてね、ゆあを守るのよ!」


あれーーーー?
なんか、おかしな方向にーーーー。