「ーーーー綾崎 ゆあ、ね。

覚えとくわ、コレありがとうなっ」



彼は、絆創膏を受け取り、ニヤリ、と笑った。

意地悪な顔立ちに、少しだけ警戒心を持つ。

「私、失礼します!」

ペコリ、とお辞儀をしてーーーー私はいつも通りに学校へ向かう。


何気ない日常ーーーー。
変わらない日々。












「あ、ゆあ、おはよっ!」

「ゆあちゃんおはよっ!」

このクラスはみんな仲が、良い。
クラスカーストなんて、ここには無い。

それぐらい円満なクラスで、中でも仲が良いのは真ん前に座るボブカットの、女の子。

沙月ちゃん。


身長も、高くてスラリと長い手足でとにかくオシャレ。
性格は、とにかく明るい。
とにかく元気!!


高校入学して、すぐ、仲良くなったのは沙月ちゃんだった。