引き継ぎは案外大変で、情報を漏らさないようにと必死にメモを取り続けていると、あっという間に1時間ほど過ぎてしまった。


それから文化祭までのスケジュールを組んだり、クラスの出し物、ステージの有志パフォーマンスについての規則や変更点を確認したり。


チラチラとスマホの時計を確認しながら、これ、終わるのかなって心配になってきた。




私は用事もないし遅くなっても構わないけど、教室で中島くんを待たせていると思うと申し訳なくなってきて。


そんな中、遼くんが塾に間に合わないからと、非常に申し訳なさそうな顔をして席を立った。


「あとは任せた」って皆に言ったあと、「気をつけて帰りなよ」と私にそっと囁いて生徒会を出て行った。