冗談で言ったつもりなのに

「そうだよ。って言ったら俺だけを見てくれる?」

「え?」


突然真顔でそう聞かれた。


「はは、なんてね。ほら帰るよ。もう遅いから」

そう言って先を歩く先輩。


その背中を見ながら


「もう光輝先輩しかみえてませんよ・・・」

そう呟いていた。