続いて彼の口から出てきた言葉に、目を丸くする私。


「えっ、ウソッ! 弟なの?」


有村くん、こんな年の離れた弟がいたの? 全然知らなかった……。


「あぁ。俺がうっかり目を離したもんだから。迷惑かけてごめんな」


有村くんはそう言って腰に巻いていた自分のカーディガンを外すと、私の肩にそっとかけてくれる。そして、私の腕を片手でギュッと掴むと、こう言った。


「とりあえず、着替え貸すから来て。俺ん家、ここからすぐ近くだから」


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