ケータイ小説 野いちご

闇に溺れて、秘密のキスを。




「お兄ちゃん、相談に乗ってくれてありがとう」
「俺は何もしてないけどな」

「ううん。話聞いてくれてすごく楽になったの」


本当に不安でたまらなかった時、お兄ちゃんが話を聞いてくれて助けられたのだ。


「素直でかわいいやつめ。
これからもたくさん俺が未央を愛してあげるからな」

「それは大丈夫」
「ひどっ!ひどすぎるぞ未央」


これからもだなんて、考えるだけでも気が遠くなりそうだ。


「お兄ちゃんはいい加減、妹離れしたほうがいいよ」

結構本気で思っているため、お兄ちゃんに言ってみるけれど。


「未央離れとか考えられない、未央が離れるってことは俺に死ねと言っているのと同じだからな」

「お、重いよ…!」
「重くない」

「でもいつかは離れるんだよ?お兄ちゃんだって結婚したら家、離れるだろうし」

「結婚するなら未央とする」
「そんな冗談言わないで。兄妹なのに」


どこまでもシスコンなお兄ちゃんに、もはやため息しかつけない。

「じゃあ兄妹やめよう」
「やめません」

「なっ……それは、兄である俺の存在が必要ってことでいい!?」

「…………」


最終的に私は言い返すことを諦め、学校へ行く準備をすることにした。


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