一月君は志芳ちゃんの腕をつかんだ。けれど志芳ちゃんはその手をふりほどき、一月君とは目も合わせないで立ち去ってしまった。


「ちっ、連れない奴…」


不満げな一月君。


「あの…」


私が声をかけると、


「希望、屋上で一緒に昼飯食べようぜ」と言った。


「一緒に、ですか?」


「そう。付き合ってるカップルなら、学校で昼を一緒に食べるくらい当たり前だろ?」