ゆっくり目を閉じる私。


すると唇にマシュマロみたいな柔らかな感触がした。


「きゃーっ!!」
と女子達の悲鳴。


わけがわからず私は目を開ける。


「あっ…」


完全に不意打ちで、
びっくりするほどあっけなく、


……私は一月君と、はじめてのキスをしていた。


「ダメ。動揺しないで。
こういうの、なれてないんだろ?」


一月君は唇を少し離して言う。


「俺から顔を背けないで。今度は上唇にするから。目を閉じて、軽く口を開いて」