「あなたは?女優さんか何か?」


「いえ・・・一般人です」


「あらそーなの?
綺麗な方だからてっきり」


お母さんに『綺麗』と
言われて 顔がニヤける。


そして質問攻め
「仕事は何をしているのか?」
「2人はどこで知り合ったのか?」
「どっちから声かけたのか?」
などなど。。。。。


そして 最後には
「色々と大変でしょ?
野球選手だと言っても
ファンの人もいるだろうし
有る事無い事を書く
マスコミだっているし
外で堂々とデートとか
できないんじゃないの?」
と 心配して聞いてきた。


「そーですね
でも 意外と気づかれないんですよ」


「気づかれない?
あはは」


突然笑うお母さん。


勇さんは「どうした?
急に頭おかしくなったか?」
と 聞いた。


お母さんは周りに
気づかれないと言うことは
本当は人気がないんじゃない?
自意識過剰???などと大笑い。


「まさかここに?
と思うんじゃないんですかね?
あれ?って言う感じで
振り向かれますけど」
と 私が言うと勇さんも
「バレそうな場所はちゃんと
避けてるし」と付け加えた。


「色々大変でしょうけど
勇吾をお願いね
もし 勇吾の取り扱いに困ったら
いつでも 連絡してきてちょうだい
私がガツンと雷を落としてやるから」


お母さんに
「何なの?この子は!」と
言われなくて
「よろしくね」と
言われ安心した。


私たちは勇さんの実家でくつろいで
お母さんの軽自動車を借りて
勇さんの育った街をドライブした。


「今度はみんなが居る時に
いらっしゃいね
うちの家族はみんな
話が好き人ばかりで
我先に話し始めて賑やかだけど
楽しいわよ」と。。。
お母さんに見送られて熊本を
飛び立った。


ミステリーツアー
プチプチ旅行はドキドキと
笑いで終わったのだった。