なんだか頭がボーッとする。


私は言われた通りに軽く口を開く。


すると今度は私の上唇をはさむように、一月君は私にキスをした。


「どう? これで俺たちが付き合ってる証拠になっただろ?」


キスを終え、一月君はエリに言う。


エリが何かを言う前に、私は一月君に連れられて教室の方へいった。


「許さない。絶対に…」


少し歩き、振り返ると、エリはセンターパートの長い髪を震わせながら、私と一月君の方をにらんでいた。