ケータイ小説 野いちご

闇に溺れて、秘密のキスを。




「……未央?呼ばれてるよ?」
「あっ、うん…どうしたの?」


考えごとをしていたため、つい反応に遅れてしまう。


「先生からの伝言があるんだけど、少しいい?」

そんな私に神田くんは優しく笑いかけながら、私の質問に答えてくれた。


「えっと…」

どうしよう。
これから沙月ちゃんと食堂に行く予定だ。


正直、それを言い訳にしてこの場から去りたいけれど。
きっと沙月ちゃんがそれを許してくれないだろう。


「未央、私のことは気にしないで!?
ゆっくり話してきてくれていいから!

いや、もう私は彼氏とご飯食べることにするね!」


「え、待っ……沙月ちゃん」


行ってしまった。

神田くんのひとことで、沙月ちゃんは一瞬にしてその場を去ってしまったのだ。


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