慌てて悠斗くんから離れようとするけどその瞬間に悠斗くんが背中に手を伸ばす。



「!!」


「逃げようと思っても無駄だからな?」


「に、逃げようとしてないし」


「どうだか」



さっきよりも近くにある顔に驚く。



サッと視線を逃れると、きらきらひかるネックレスに目がいく。



「⋯⋯ありがと。誕生日プレゼント。あと、今日のデ、デートも」


「噛んだな」


「見逃してよ!」


デートっていうデートはしたこと無かったから照れくさかっただけだけど絶対にそんな事言わない。


そして。


「どういたしまして」


そう言って私の顔の近くでにっこり笑う悠斗くんには絶対に叶わないなと感じた。