康さんに送ってもらって、最上階の部屋の前……… 思い出したことが1つ。 ……カードキー……中だ…… いつも登下校詩優と一緒だったから使う機会なんてないと思ってた…… ……どうしよう……… …やっぱりあの家に……帰るしか…… エレベーターで1階までおりたところで 「花莉?」 優しい……あの人の声… …雪の日に…私を助けてくれた…… 「お前これからどこいく気?」 詩優が私の手を取ってエレベーターに乗せる。