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「「「じゃあね!」」」
校門前で麻里ちゃんに手を振る。
麻里ちゃんは家の人が迎えに来てくれるらしく、車だそうで、その他私を含めた残りは電車だ。
私の住んでるこの街は、比較的自然豊かでどちらかといえば田舎、と呼ばれる部類に入るのだと思う。
とは言っても、少し歩けば小さいけれどショッピングモールもあるし、小さいビルがちらほら立っているなんとも微妙な感じの田舎なわけだ。
ちなみに空気は美味しい。
田んぼの道なりを歩きながら話すのは、もちろんさっきのこと。
「それにしても麻里ちゃんが
堀北のこと好きだったなんてねー」
「ね、でも目立つ二人だし
くっつきそうな気もしてた」
「確かに。
まあ私的には早く麻里ちゃんと堀北にくっついてほしいな~」
「なんで?」
「だって麻里ちゃん可愛いじゃん。
あんな可愛い子が彼氏いないとか
そこら中の男子が麻里ちゃん狙うでしょ?
自分の好きな人も麻里ちゃん狙う可能性あるとか嫌じゃ~ん」
「あー、なるほどね。
だから麻里ちゃんの恋にやたら協力的だったのね」
みんなの会話を聞きながら思うこと。
怖いわ!!!
え、あの数十分の間に
そんな思考が張り巡らされてたの?
すごい笑顔で会話してたのに?
麻里ちゃんの幸せは私たちの幸せ~
みたいな雰囲気醸し出してたのに?
麻里ちゃんの恋のためなら私たち頑張る!みたいな感じだったのに?
まあ協力するの私だけどね?!
まあこんな憂慮すべき事態になったのは私のせいなんだけどね!?
ツッコミたいこと山盛りで、でもつっこむほどの気力がなく、その後もうんうんと頷きながらみんなの話を聞くだけだった。