思い切り、不審だ。

また、何か良からぬ事を
するんじゃないかと思い
こっそり仁野の後をつけた。

仁野「ほら、いっぱい食えよ。」

木の間から覗くと
仁野は猫にエサをあげていた。

今の仁野と猫の組み合わせが
ミスマッチすぎておかしくて笑った。

そういえば昔から仁野は
動物に懐かれてたな。
いつだったか、沢山の猫を
家に持ち帰っておばちゃんに
叱られてたっけ。
確か、那野が動物アレルギーなんだよね。

仁野「誰かいるのか?」

私の笑い声が聞こえたのか
仁野がこちらに目線を向ける。

こっそり見るだけのつもりだったけど
バレてしまったのだから仕方ない。
私が立ち上がると仁野はため息をついた。