ケータイ小説 野いちご

はちみつの景色



「…千景くん?」


屋上についたものの、一気に緊張して、とりあえず赤い顔を隠すために下を向いた。

「その…矢野とは、付き合うの?」

「矢野くん?」
「うん」


もしかしてもう付き合ってる?


まだ間に合う?


隣に座った果乃の顔は見れない。


「‥友達から始めてほしいって言われたよ。まず友達になるのは良いと思って、返事はしたよ」



え?


友達?


付き合ったんじゃなかったの?

「…そっかー。あー、早とちった俺ー…」

早とちりもいいとこだ…。こんなところまで引っ張ってきて、

果乃の話聞いて

それですごく安心してる。

「え?どういうこと?」

何を言われているかわかっていない様子。

顔が赤いとかはもう、どうでもよくて。


「明日、デートして…」

「デート?!」


「うん、明日色々話すから。

とりあえず…今言いたいのは、矢野と付き合わないで。矢野のものにならないで」


グッと手のひらを握って言い切った。



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