病院は真っ白だ。
何もないし、毎日同じように過ごす。
りゅうちゃんともなにはまだ言っていない。
ごめんね。
「咲~。来たよ!」
「お姉ちゃん!スマホは?」
そう、私はスマホを家に忘れてしまっていた。
お母さんとお姉ちゃんには鈍くさいなーと言われてしまった。
「持ってきたよ!あとね、もう一ついいものの持ってきたよ!」
「え!何?気になる!はやくだして!」
なんだろう。大量の雑誌とか?
「いいわよ。」
お姉ちゃんはそう言って扉の向こう側に向かって手招きした。
誰だろう。
「…え。」
思わず声が出た。
だってさぁ、そこに立っていた人は
「もな。」
「なんで、なんで言ってくれなかったの。」
「ご、ごめん。」
なんでもながいるの?
もう訳わかんない!
「ごめん。お母さんに呼ばれたから。」
「お、お姉ちゃん!」
嘘~。この状況でもなと二人きり?
無理。