いつの間にか男はどこかに行った。
女子達は、私に水や生卵をかけて帰って行った。
私はもうこの世に必要とされていないんだ。
悲しくて、悔しくて、泣くことすら出来なかった。
「咲!」
こんなときに幻聴?
りゅうちゃんの声が聞こえる。
「咲!」
なんで?
なんで目の前に大好きな人がいるの?
りゅうちゃんは私にりゅうちゃんの来ていた上着を掛けてくれた。
すると涙が流れた。
「咲、もう大丈夫だからな。」
りゅうちゃんは泣きながら言ってくれた。
でもね、私はもうだめなの。
いじめと病気に勝てるほど強くないよ。