凪沙がめんどくさそうにため息をついた。うん、それは同感!

「みつるは何から片付ける?」

恋雪に訊かれ俺は答えた。

「もちろん歴史から!!」

俺は、社会の歴史が大好きだ。社会の授業のために学校に通っていたと言っても過言ではない!

「あっ、それじゃあ私に教えて!私が歴史苦手なの知ってるでしょ?」

凪沙が頰を赤くしながら言う。凪沙は着物や衣装を見るのは好きだが、歴史の勉強は苦手だ。

「僕も教えてほしいな〜。僕は日本史じゃなくて、世界史の方が得意だし…」

恋雪も俺に言った。たしかに、大航海時代のあたりは恋雪の方が詳しい。

「もちろんいいぜ!じゃあ明日俺の家でやろう!!」

俺がそう言うと、二人はまた喜ぶ。

「ありがとう、みつる!!」

「グラーツィエ!」

高校に合格した喜びを語りながら、俺たちはゆっくりと帰った。合格した瞬間から、見えている世界が一気に変わったように見える。

そう思った。



次の日の放課後、早速俺の家に集まり、勉強会が始まった!大嫌いな数学なら気分が重いけど、大好きな歴史だからかとてもわくわくしてる。

「じゃあわかんないところがあったら教えるから、とりあえず勉強スタート!!」