ケータイ小説 野いちご

叶わぬ恋…それでもあなたを見ていたい


『じゃあ今日から新しい薬を使って行くね。点滴からと毎食前食後の錠剤を飲んで様子を見るからね。




それから排尿、排便はきちんとチェックしてもらうから…』






と山田さんを振り返ると、山田さんにチェック表を渡される。





『毎日看護師さんが確認に来るから、チェック表を見てもらってね。』






しっかり私の目を見て話す梶田先生に、どこを見て答えたらいいか分からず、下を向いて返事をした。





『それから体調に変わったことはあったかな?』





便秘……あるけど、さすがに言えません。
梶田先生、私が何か言うまで黙ってる。




「いえ、何も……。」










私を見たまま何も喋らない。あれ?答えたのにな。






と、少しして、





『分かったよ、何かあればいつでも言ってね。』





そういうと回診は終わり梶田先生も山田さんも出ていった。






「はぁー、苦痛だったぁ。」





好きな人に体を見られるって、マジないなぁ。まだ一週間ってたっぷりある。真面目な梶田先生だから、いろんなことで融通効かないんだろうなぁ。




意外と藤堂先生の方がやりやすいかも。




しかし、このお腹…どうしたものか。





数日間溜まりに溜まった便が、私を苦しめている。






下腹がぽっこりしていて、これも梶田先生に見られると思うと何とかしたい。とりあえずここで運動なんてできないし、水を飲むしかない。





思ったらすぐに動きたくなる私。こうしてはいられない!とスリッパを履くなり自販機売り場へ。





私のいる西病棟と反対の東病棟の間にある自販機売り場。
回診の終わった子供達が少しずつ廊下に出て、それぞれ目的の場所に向かう。
この小児病棟では、院内学級だけでなく子供達の遊べるプレイルーム、本をかりることができる図書室、洗濯乾燥室、付き添いの保護者のシャワールームがある。そして、付き添いの保護者が食事をとれる部屋と自販機売り場が一緒になっている。
回診、食事以外では子供たちはベッドにいない。大抵さっき言った部屋には誰かかしらいる。
だけど看護師やその部屋を管理する人がいるわけではないので、誰かに気にせず過ごすことができる。





水を買ってついで、ゼリー、プリン、ヨーグルトまで販売している自販機でヨーグルトを購入して部屋に戻った。





水とヨーグルトで、絶対大丈夫!






便秘はスッキリ解消するに違いない!

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