ケータイ小説 野いちご

ハウスキーパーはSっ気同級生の豪邸で…

「はい、ありがとうございます」

朝香、依頼主の書類を受け取る

宇佐美さん宅
時間夕方5時から8時
夕食、掃除、洗濯
休み、依頼主が外出の時

「一応、お母さんの扶養範囲内といってあるからね」

「わかりました」

「助かるよ、夕方からって主婦は中々いないからさ」

「はい、頑張ります」

「今日連絡してあるからいってみてくれるかな」

「はい、じゃあいってきます」

自転車を走らせる
家からもそれほど遠くなくてよかった
言われた住所に到着する
朝香はボーッと立ち尽くす

デカイ家……

自転車をおりて押しながら玄関までたどり着く
玄関の表札を見る
うさみとローマ字でかっこよくかかれた表札を眺める
広い庭にガレージ、新築ではないが洋風のリゾート風のようなオシャレな建物

ピンポーン
「はい」

低い男の人の声だった

「今日からお世話になります、ハウスキーパーの滝野と申します」

「あー、はいはいちょっと待って」

玄関のドアがあくと若い金髪の男の人が出てきた

「今回は若い人なんだね」

「宇佐美って……宇佐美響也くん?」

「俺のこと知ってるの?」

「同じクラスです」

「そうなんだ、じゃあ君高校生なんだね、どうぞ」

「お邪魔します」

何畳あるんだろう
広いリビングに通される
ご丁寧に飲み物まで出してくれた

「ありがとうございます」

L字型のソファーに響也も腰かける

「で、一年二組、滝野さん」

「はい、滝野朝香です、よろしくお願いいたします」

「こちらこそ、よろしく」

「学校は楽しい?クラスはどう?」

この宇佐美響也くんは入学式初日から金髪にピアスでやってきて、私も朝、教室で一度見たきり…そう、停学中なのである

「俺、停学中だからさ、わかんないんだよね」

「その髪とピアスでは仕方ないかと」

「ハハッ、そうだよねー、うんまあ春休みに染めたからすぐ落とすのもなーって思ったんだよな、でも今週明けには染めなおさないと、学校いかなきゃな」

金髪サラサラの髪をなごりおしそうに触っている
茶色の瞳、切れ長の目、スラッとした長い足、いわゆるモデル体型というものか、Tシャツ一枚でも決まる、こんな綺麗な男の子見たことないというのが素直な感想だ

「あの、夕食と掃除、洗濯と書いてありましたが」

「そう、外食してたんだけどもう学校始まることだし、生活を元にもどさなきゃと思って依頼したんだ」

学校はもう始まってますけど…言おうと思ったがなにぶん初日なので呑み込んだ

「冷蔵庫見ていいですか?」

「いいよ」

キッチンに案内される

「買い物も自由にしていいよ、ここの引き出しにお金入れてあるから使っていいから、最低限俺の夕食を作ってくれたら後の時間は自分のペースで適当に過ごして」


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