その上今になっても周りからの視線は痛いし、菅原はまったく気にしていないし。

板挟みになっている私の気持ちも考えてほしい。


それでも、ここ最近は気持ちが幾分楽になったのもまた事実で。

それは菅原のおかげだ。


「あんた、今日遠足なのにいつも通りの姿でいくの?」
「え?」


私服に着替えたり、一通り準備を終えてからリビングに行くと、なぜかお母さんにため息をつかれてしまった。


「なんだ、夕美。今日遠足なのか?」


いつもより30分早く起きたため、まだ家にいるお父さんにも声をかけられた。


「そうだけど……」

「なんで夕美、もっと女の子らしいワンピースとか着ないの?」


お母さんの言葉に私は全力で首を横に振った。



「この顔には絶対似合わないから!

それに今日バーベキューだから、ニオイつくし、動きやすい格好のほうがいいって言われたの」


だから私はデニムパンツにTシャツ、薄手のパーカーを羽織る格好にした。