一時間目、日本史。

二時間目、現代文。

三時間目、数学の授業が終わった。


四時間目はなんと………自習~!!


「自習せずにさ、もう昼休みでよくね??」


わたしと優香のもとへやってきた竜が、大きなあくびをしながら眠たそうにそう言った。


「言えてる~!竜、絶対寝るでしょ!!」


「間違いねえ」


「でも、五時間目の英語、100問の単語テストだよ?」


優香の言葉に、わたしと竜は“あ。”という顔をした。


「しかも、間違えたらひと単語100回書かすって先生言ってたよ?」


「ええ!?!?!?」
「まじかよ!?!?!?」


竜と驚きの声が重なる。声がでかすぎて近くのクラスメイトにビクッとされた。


「あの先生鬼すぎだろ!!!」
「100回って……半分間違えたら50かける100だから~、5000回!!?」


「だからふたりとも、寝ないほうがいいかもよ~?」


天使の優香がちょっといじわるっぽくニコッと笑った。きっと警告を表しているんだ。


「5000回も書きたくねえ~!指折れる~!」


単語も見たくないほど英語が苦手な竜は、5000回じゃ済まないかも……?