腐敗していても、白骨化していても、関係ない。
彼女たち一人一人が僕だけの大切な人形だ。

ふと僕は、さっきから1人で笑っている元カノに話しかけた。

「ねえ、聞いてよ。妹が困ったことを言うんだよ。「お兄様みたいにお肉を美味しく焼きたい」ってさ。そんなのできるわけないよね?あ、そうだ。今度キミを使って試してみようか?ね、エミハ。」

「ひひひひゃひゃひゃひゃひゃ……」

常人なら怯えるはずだが、彼女にはもはや意味が通じていないのだろう。
でも、側から見たら不気味な彼女も、僕は愛している。


「愛してるよ…僕だけの大切な可愛い人形たち。」

そう呟き、僕は『檻』から出て鍵をかけ、物置部屋も今度はちゃんと鍵を閉めた。