カチャカチャとキーボードをたたいて執筆しているその後ろ姿はすごいものである。

鬼気迫っているオーラがハンパないったらありゃしない…。

締め切り間近だから仕方がないって言うのもあるけれど、やっぱり迫力はハンパない…。

そのオーラから逃げるように、私はクッションを両手で抱えると横を向いた。

近くに置いてあるスマートフォンを手に取ると、それにイヤホンを取りつけた。

イヤホンを耳につけて動画サイトにアクセスすると、最近ハマっているお笑い芸人の動画を見始めた。

途中から声を出して笑いたくなったが、どうにかこらえてクッションに顔を埋めた。

ひとつのネタを見終えると、関連に表示されている次のネタ…と言うように、見続けた。

やっぱり、この人たちはおもしろ過ぎる…。

クッションに顔を埋めて笑いながら、私は思った。