ーーはずなのに。


今、どうしてこんなに、鼓動が早いんだろう。


顔もあつい。


なんだろう、ドキドキしすぎて息が苦しい。


私は、私と同様にたくさんの問題集を抱えている清川先生を横目で見た。


ーーこれって、恋…?


一瞬心にちらついたその仮説が。


私の頭のなかで、急激に大きくなっていく。


どうしよう。


どうしようどうしよう。


私は、すずしい表情をしている清川先生の真横でパニックになっていた。


先生に…恋をした。