「あっ、さくら。なんか右手骨折だって。」

何で…無理やり笑ってるの?
「ごめん…なさい。私のせいで骨折したんだよね。」
「気にしなくてもいいよ。まあ、全治2ヶ月らしいけど。」

2ヶ月!今は8月だから…受験勉強に支障がでるよね…
「右って利き手だよね。」

「うん。まあ左を練習するよ。そうだ!秋原って左利きだっけ?コーチしてもらおうかな。」
直樹の声は…もうあまり聞こえなかった。

「さくら…さくら!」
「あっ、ごめん!」
ハッとして直樹を見ると、直樹はとても心配した顔をしていた。