えっと。



「私のため⋯⋯?」



「当たり前。お前はもう少し自信持て」



自信持ちたいけど⋯⋯。


こんな地味子でなんの取り柄もない人をどんな自信を持てっていうの。


という感じなんです。



隼人くんと付き合えてるのだって奇跡に近いことだし。



「はい、じゃあ行くぞ」



すたすた歩いて行ってちゃう隼人くん。



「あっ、ちょっと待ってー!」



もう、先に行くなんて。



「私、今日なにも聞かされてないけど⋯⋯」



「何も言ってねぇからな」



「気になる!」



「教えない」



ニヤッと意地悪な笑顔をする隼人くん。



これすらカッコイイとはどういうことですか!



怒るに怒れないじゃん⋯⋯。