しかし――、


五分経っても、


十分経っても――、


一向にサクラちゃんが戻ってくる気配はありません。

嫌な予感はどんどんと肥大化していきます。

私の不安はマーヤちゃんとカエデちゃんにも伝わっていたようです。

二人ともそわそわとしはじめました。


そして――、


図書室の方向から、ピカッと、


光を感じた時。


私たちは顔を見合わせて、頷き――、


三人とも、走り出していました。