翌日の放課後。


私たち生き残りの四人は、サクラちゃんの提案で学校の図書室へと集まりました。

カエデちゃんは十字架にニンニク、お札にお守り、破魔矢などを両手一杯に抱えていました。


「あはっ。それ、どうしたの、カエデ? おうちからかき集めてきたの?」


サクラちゃんはそんな様子を見てくすくす笑いました。


「だって、こわいんだもん……」

「へぇ……。まあ、役に立つといいけどねえ」


サクラちゃんは苦笑しながらそう言うと、


「さて、今回の件だけれど……」


一転、今度は申し訳なさそうに語り始めました。


「ま、カエデの姿を見てもらえると分かるけど。正直ね、今回は私のせいじゃないかなって思ってるの」

「――ん。待ってよ。まさか、サクラちゃんまで"アレ"のせいだと思ってるの?」


マーヤちゃんは"アレ"とぼかしましたが、言うまでもなくアミダさまのことを指していました。

できることならば、あんな話もアミダさまの名前も忘れてしまいたかったのでしょう。


「そう、アミダさまの呪い……。残念ながら、現実問題としてその可能性が一番高いと思うのよね」

「ふえええええ」


カエデちゃんが泣きそうな顔をします。


「いや、待ってよ! 落ち着こうよ! そんなの非現実的だよ! 非科学的だよ! だってさ、しょせん都市伝説じゃん! あんな話をしたくらいで、そんな、二人がゴクラクに連れて行かれたなんていうの!?」


マーヤちゃんがヒステリックに反応しました。