アミダさまだ……。

アミダさまの仕業に違いない――。


私には、もうアミダさまの呪いだとしか思えませんでした。


アオイちゃんに続き、カレンちゃんまでもが……。

あと、残るは、サクラちゃん、カエデちゃん、マーヤちゃん。


それと、私………………。


そのとき――、


「ポンッ」


私の肩を誰かが不意に叩きました。


「キャア!」


緊張の糸が張り詰めていた私は思わず大声で叫んでしまいましたが、


「おわっと。ごめん、ごめん……」


そこにはバツの悪そうな顔をした、秋葉原刑事がいたのです。


「いやあ……。まいったね。まさか青井さんに続いて可憐さんまでもがねぇ……」


アキハバラ刑事はハゲ頭をつるんと撫でて、


「それで、今回、可憐さんと電話で最後まで話していたのはキミだったんだよね? ねえ、どんな話をしていたのかな?」

「え……。いえ、別に……つまらない話です……」

「ふうん…………。本当かなあ? あんまり非協力的な態度を取られると困っちゃうんだけどねえ」


とても電話の内容は言えませんでした。

もしも、カレンちゃんもアオイちゃんもまだどこかで生きてるなら――

彼女たちが援助交際をしていたという事実を伝えるのは申し訳なかったし。

――それに、アミダさまに二人が消されただなんて、言ってもとても信じてもらえるとは思えなかったのです。


「まあ、とりあえず今日のところはいいや。もう遅いからおうちに帰りなさい。それでね……」


秋葉原刑事は念を押すように、


「それでね、思い出したことがあったら。…………いや、私に言いたいことがあったら。こないだ渡した名刺。あれにね、すぐに連絡してきてね。お友達のことは悪いようにはしないからね」


といって、にんまりと笑いました。