「あ、あのね、杏奈に聞いてほしいことがたくさんあるの……」
この際、打ち明けたほうがいいかもしれない。
榛名くんと一緒に住んでいることを唯一、知っているのは杏奈だけだから、相談するなら杏奈しかいない。
そうして、杏奈に今まであったことを全て打ち明けた。
楓くんに、榛名くんとの同居がバレてしまったこと。
榛名くんと楓くんがピリピリしていて、仲が悪そうにしていたこと。
そして……
榛名くんに告白されたこと。
全て話し終えると、杏奈は何やら1人で、ふむふむと納得しながら、「いや〜、面白い展開になってきたね」と楽しそうにしていた。
「もう、いろんなことが一気に起こりすぎて、わたし1人じゃ整理しきれないよぉ……」
机に顔をペシャンとつけながら、わたしが言う。
そんなわたしの様子を見て、杏奈は笑いながら、頭をポンポンと撫でてくれた。
「雛乃もいろいろ大変だね〜」