お茶を飲みながら長々と話していたが、内容としては「大事に扱ってもらえていたようで安心した」と、「きちんと手順通りに組み立てられていて嬉しい」ということだった。
またあれは「骨の器」と言い、大先生の故郷の魔除けという話だった。

「しかし、一つだけ違うところがあったんですよ。僕も理由は知りませんが、皿はひっくり返してその上に載せるものだそうです。」

彼が笑いながらそう言った。
彼は帰り際思い出したようにこう言った。

「ここ2週間くらい、ずっと小さい猿が夢に出てきていて、怖い夢ではなかったんですけど。そういえばあの骨の器はどうなったかな、と思い出したんですよ!
今日は会えてよかったです。ありがとうございました。」

そうか、猿は君を呼びに行っていたのか。
彼を送り出して私も家へ入ろうと振り向いた瞬間、目の端に猿が彼にとても楽しそうにまとわりつく様子が、見えたような見えなかったような。