次の瞬間訪れたのは。



―――チュッ。


リップ音とともに、おでこに触れる冷たい感覚。




えと……。


視界は黒い影に覆われていて。


寝起きってこともあるけど、なにが起きているのかまったく理解できない。



「あ、起きた」



そのとき真上から聞こえた低い声に、今度こそ頭が覚醒した。




「……っ、きゃあぁぁぁっ……!」



慌てて飛び起きて、ベットの端まで逃げた。