「えー、今から文化祭委員を決めたいと思う。
平等にクジにするから男女別々に引いていけー」
それは夏休み目前のある日。
ホームルームの時間に担任の先生が突然そんなことを言い出すから、騒がしくなる教室。
私たちの担任の先生は説明不足でどこか適当なところがあった。
だけどみんな文句は言わず、一人ずつ引いていく。
まあこんだけ人数がいるんだから大丈夫だよね、なんて浅はかな考えをしていたからだろうか。
「……う、そ…」
「おーっ、女子は田城で決定だな」
クジを引き、その紙には文化祭委員と雑な字で書かれていて、今だけはこの字を恨みたくなった。
どうして私が文化祭委員なんか…!と思ったけど、当たってしまったのなら仕方がない。