ケータイ小説 野いちご

冷たい彼の溺愛は、2人きりのときに。




ダメだ、またこんなこと考えてる。



わかっていてもやめられない。



「楠木くん、バスケ続けたらいいのにね」
「そう、だね…」



そんなの誰もが思ってる。



中学の時の顧問の先生だって同じことを思い、何度も楠木を説得していた。



だけど楠木は頑なにそれを受け入れようとしなかったのだ。



誰もが認める上手さに、圧倒的な才能、素質。



それがありながらも努力を怠らない、そんな楠木の未来を誰もが楽しみにしていたというのに。



ああ、私はやっぱり楠木が嫌いだ。
私と真逆の存在の人だから。



欲しがる私に対して、楠木は全部捨てたから。



だから私はどうしても楠木のことが好きになれなかったし、今だってどうしようもないくらい彼のことが嫌いだった。




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