美桜Side


「美ー桜ちゃん。」
「美桜ちゃんおはよう!」
「今日も可愛いね!」


学校に着いた途端、
たくさんの男の子に声を掛けられる。


「おはよう!」


私はそれに全力の笑顔で返す。


するとその男の子たちは
目がハートになって
全身の力が抜けてしまったみたいに
その場にへなへなと座り込んだり、
顔を真っ赤にさせたりと
様々な反応をする。


はっきり言って私はモテる。
整った顔の両親から受け継いだDNAは
有り難く使わせてもらってる。


だけど、今まで恋に
本気になった事がない。
だって本気になったら傷付くんでしょ?

周りの子達を見てつくづく思う。


恋なんて適当にするのがちょうどいい。
飽きたら次の彼氏を
探せばいいんだから。