「でも安心してね。
服とか必需品とか全部、揃えてあるから。


あとは桃原さんの大事なものとか持っていくだけでいいからね。


もし忘れ物があっても、また取りに行けばいいから」



全部揃えてある…?
それってお金とか結構かかってるんじゃ…。



そうだ、上条くんは御曹司なのだ。



もし家も豪邸とかだったらどうしよう。



使用人付きとかで堅い感じだったら、息苦しいかもしれない。



そもそもマナーとか何も知らないよ私。
本当に上条くんの婚約者でいいの?



悪い方向へ考えがいってしまう。



「どうしたの?
暗い表情して」



「……あっ、ううん、なんでもないよ」



慌てて笑顔を作る。



だけど最終的には明日になるのが怖くなってしまった。