「ただいま」



いつものように家に着き、玄関のドアを開ける。



するといつもは帰りが遅いお父さんとお母さんが、すでに帰ってきていた。



そんなこと滅多になくて驚く私。



そしてリビングに入れば……



明らかにいつもと違う雰囲気が、お父さんやお母さんから流れていて。



真剣な表情で私を見つめてきた。



「ど、どうしたの?
そんな顔して…」



「菜穂、とりあえず座りなさい」



急ぎの用なのか、着替える時間も与えてくれずに二人に向かい合って座らされる。