ケータイ小説 野いちご

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暗黒王子と危ない夜


改めてもう一度、目の前の建物を見る。


扉という扉は全て閉められていて中の様子を知ることはできない。





「そんな怖がんな。 別にヤバイ場所じゃねーから」

「なんか、迫力が……」




ふはっと三成くんが吹き出す。




「なんだよ、迫力って」

「これ、中にいっぱい人がいるの……?」

「あー、どうかな。 別に集会日じゃねえし、今日は皆、俺たちが来ることも知らねえだろうしな。中島が喋ってたら別だけど」

「……そっか」




こんなところで竦んではいられない。

あたしは自分で付いてきたんだから。




面白そうだとか、単なる興味本位で来たわけじゃない。


本多くんたちのことを、
──抱えているものも全て、知りたいと思ったから。





「七瀬が連れてきた女なんだから、堂々としてろ。いいな」




ぽん、と優しく背中を押された。

本多くんも優しく笑って、隣に並んでくれる。




本多くんと三成くんに間を挟まれて

“ 青藍 ” の入り口に立った。


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