ケータイ小説 野いちご

勇気の魔法は恋の始まり。

「だって雨のせいでやる気でーへんねんもーん。」

「杏のやる気がないのはいつものことでしょ。」

「髪の毛も広がるしさぁ」

「いや、髪の毛関係ないじゃん?」

 水帆の言葉にジロリと視線を送る。

 が、綺麗にスルーされた杏は、

「・・・コーヒー買ってくる。」

 と言って立ち上がった。

「私イチゴミルクー。」

 ガラガラと音を立てて出ていく杏に声を掛け、フランスパンを置く。

 描きかけのカンバスを片付けると、カバンからスケッチブックを出した。

 パラパラとページを操りながら残っていたオレンジジュースを飲み干す。

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