ケータイ小説 野いちご

そんな醜いぼくに構わず、彼は持っていたバッグから何かを取り出した。

「暴れるな」

まっくろな世界で彼は一言、そう言うのだ。

傍観者たちは嘲笑った。

「やめて、やめて、やめて!」

首に何かがささっていく。

全身の力が寂滅する感覚を、ぼくは知っている。

今暴れたら、ころされる。それを分かっていながらも、ぼくは暴れた。

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