「パーティーって制服でいいの?」

燐は私服のままで堺人に聞く。
飛行艇では全員が私服だったのだ。

「そうだよ。でもいつものじゃないやつね!」

堺人は燐が違う部屋にいる間にすでに着替えていた。

制服の形は変わっていないが、
白色を基調にした貴族の制服から上は白色、下は紺色になっていた。

女子も上は白色、下は紺色になっており、

スカートはボックスプリーツではなくプリーツ

ラインの色は男女共に紺色
中等部の男女はクロスタイとなっており、
1年生は赤色である。

ちなみに2年生は黄色
    3年生はオレンジ色だ。

クロスしているところには校章がつけられている。

これは、貴族、平民、孤児は関係なく全員が着ることになっている。

この制服こそが才華龍学院の正規の服なのだ。

だが、
貴族や平民などの階級を分かりやすくするためが表向き、

平民や孤児と同じ制服を着たくない貴族が提案したのが裏むきの

理由でこのように色がつけられた。

全国代表戦では正規の制服、又は戦闘用の制服ということになっている。

才華龍学院の制服は元々戦闘用に作られているため、丈夫で軽く動きやすい。

だが、魔法を専攻している学校は普通の制服なため動きにくいらしい。

そのため、戦闘用の制服があるのだとか。

今日のパーティーはもちろん戦闘なんか起こるわけもなく通常の制服だろう。

「こんな感じかな……」

燐は新しい制服を身につけていた。
もちろん、堺人は部屋の外に待機だが、、

「燐いい?」

堺人が外から声がかかり燐はいいよと言った。
ほどなくして堺人が入ってきた。

「……なんか色が違うとなんかおかしいな」

堺人は少し頬を赤くしていたが燐はそれに気がつかず、おかしい というところにひっかかった。

「やっぱり変だよね」

ずっと青と黒の制服だったため、急に反対の白色を着れと言われるとやはり変わるのだろう。

「いやっ、そういうのじゃなくて逆に似合いすぎて……ね。

燐が着ると落ち着いて見えるけどなんかそれが逆にいいって思った。

かわいいよ」

堺人は微笑んで言うが燐は顔を真っ赤にして そう、、 とだけ呟いた。

「さぁ、いこうか」

堺人はそう言って燐の手をとって部屋をでた。

燐はその時、ポカーンと堺人の後ろ姿を見ていた。